認知行動療法に向いている人、いない人がいますか?

認知行動療法に向いている人、いない人がいますか?

細川院長

こんな研究があります


万人に向く治療法はありません。

薬を使わない心理療法の主流の一つとして認知行動療法があり、いろいろな問題の解決に役立てられていますが、もちろん誰にでも合うわけではありません。

認知行動療法に不満だった人 vs 精神力動療法に不満だった人

認知行動療法に不満だった人

  • 問題の原因について追求したかった

精神力動療法に不満だった人

  • 過去を掘り下げるのではなく、今ある問題に対処する実用的な方法を学びたかった

(Nilssonら2007)

今ある問題に対処するよりも、問題の原因を掘り下げたい人には、認知行動療法よりも精神力動療法の方が向いているわけですね


認知行動療法を最後まで続けられる人 vs 途中でドロップアウトする人

こんな違いがあったそうです。

続けられる人

  • 治療目標の設定に積極的に参加していた
  • 自分の症状の意味について理解していく体験をしていた

ドロップアウトした人

  • 症状を取り除いてもらうことを期待して受身の姿勢で待っていた
  • 治療に対する疑念や過大な期待と持っていた

(Tzavelaら2017)

認知行動療法では、積極的に治療に参加しないといけないわけですね