発達障害でも、様子をみていれば、自然とできるようになるのでは?
細川院長
「自然と」が苦手な発達障害で、放置はよくありません
子どもは思春期にかけて成長していきます。
試行錯誤しながら、自然とうまくいく方法(適応的認知・適応的行動)を身につけていきます。
でも、発達障害の特性があると、「自然とわかる」ことが難しく、「試行錯誤でうまくいく」ということが少なくなります。
そうすると、適応的でない認知・行動を身につけてしまう(学習してしまう)ことが起こりやすくなります。
【例】
・どうせ自分は何をやってもダメだ
・自分がうまくいかないのは、親のせいだ
・まわりにバカにされている、いつか仕返ししてやる
・自分は特別だからまわりに理解されない、されなくていい
・やりたいことはやらなくていい
・キレればまわりは言うことをきく
発達は積み重ねです。
幼児期があり、学童期があり、思春期があり、それを踏まえて成人期があります。
認知(考え方)や行動は時間をかけて身についていくものです。
問題が起こってから急に適応的な認知や行動が身につけられるものでもありません。
あらかじめ日頃から少しずつライフスキルとして学んでいくと、いざ問題が起きたときに上手に対処することができるでしょう。
また、以前は許容されていた同じ行動が、成長とともに許されなくなることもよくあります。
【例】男女構わず積極的に接する
人懐っこく人気者(学童期)▶異性からストーカー扱いされる(思春期)
【例】いつも約束に遅れる
おっちょこちょいで茶目っ気がある(学生時代)▶責任感がなく取引相手を蔑ろにしている(社会人)
小さな頃からあまり心配しすぎるのもよくありませんが、思春期にかけて適応的でない認知、行動が出てくるようであれば、早めに支援すべきでしょう。