発達障害の子は非行に走りやすいですか?
細川院長
発達障害だと非行に走りやすいわけではありません
発達障害自体が非行、あるいは犯罪の原因になるわけでは、決してありません。
非行や犯罪は、次の3つの要因により、情緒の不安定さが増した結果、起こりやすくなるとされています。
- 迫害体験(虐待など)
- 診断の遅れ(周囲の無理解による受診の遅れ)
- 現在の適応障害
発達障害への無理解、それによる非難が、発達障害の特性を持つ人々の居場所を奪い、問題行動へと追いやっている背景があります。
逆に、それらの行動は、発達障害への理解と適切な対応により防ぐことができます。
大切なのは、発達障害による二次障害を解決することです。
発達障害の特性で自信を失ってしまうと、劣等感を暴力で解決しようとする場合があります。
そのようなときに本人の苦しみに気づき、適切な支援ができれば、問題行動に頼らず自尊心を取り戻すことができます。
悪い子たちとつるんでいるようで、心配です
発達障害の子だって、 たとえコミュニケーションの問題があっても、友達はつくりたいものです。
そのため、たとえ悪い知り合いであっても、誘われると嬉しくなり、ついていってしまうことがあります。
たとえ、自分が利用されているだけであっても、他人の意図を汲み取ることが苦手なために、気づかないことがあります。
また、発達障害があると、まわりの様子を伺いながら適当なところで手を引くということができず、やりすぎてしまうことがあります。
悪気がないにもかかわらず取り返しがつかないことにならないよう、周囲が支援していきましょう。