気が散りやすいADHDの人にとって、授業中の席はどこがベストですか?
細川院長
授業に集中しやすい席は……
注意欠陥多動症(ADHD)の人にとって、授業中じっとしていることは苦痛だったりします。
その背景として、ADHDの特性としての「不注意」、「多動性」、「衝動性」といったことがあります。
- じっと座っているのが苦痛で立ち歩いてしまう
- 貧乏ゆすりなど体のどこかを動かしている
- 筆箱を開け閉めする、ペンをカチカチ鳴らす
- 窓の外の風景や音が気になって、外ばかり見ている
- 前の席の子の様子が気になって、その動きばかり目で追っている
- 話す先生の話がつまらないと寝てしまう
- 課題に長い時間取り組めず、すぐに放り投げてしまう
- 授業と関係ないことを始める(ノートに落書きなど)
では、どうしたら集中できるのでしょうか?
特性を踏まえたコツがあります。コツを身につけ、上手に授業に集中しましょう。
授業に集中するコツ
環境を整えよう
授業中、気が散りにくい席にしてもらいましょう。
- 視覚的な刺激(眺め)・聴覚的な刺激(音)が多い、窓際の席、廊下側の席を避ける
- 前の席の子が気になる場合は、最前列の席にする
- 視界に入る情報量が多すぎないよう、全面の掲示物は大事なものだけにしてもらう
机の上を片づけよう。
- 机にはその授業中に必要なものだけを置き、余計なものを置かない
必要の応じて耳栓を使っても良い。
- 試験など、静かに取り組むものについては、耳栓を使うのもアリです
マルチタスクを避ける
先生の話を聞きながらノートを取るマルチタスクは、ADHDの人の苦手とすることです。
それが難しい場合は、あらかじめ配布資料をもらうのも良いでしょう。